最近の大学入試

最近の大学入試

  夏休みが終わり、秋の文化祭、体育祭も終わったからでしょうか?生徒さん達も大分落ち着き、勉強に集中する姿が増えてきたように感じます。秋の夜長に皆さんは何をしてお過ごしでしょうか??私はといいますと、この時期になると親戚、または知り合いの入試対策をよく頼まれるのですが、今年は当たり年。従兄妹と祖父の親戚が高校三年生という事で二人のAO入試対策に追われています。今日はその過程で学んだ事を少しお話してみようかと思います。

  最近良く聞かれるようになったAO入試は、出願者自身の人物像を学校側の求める学生像(アドミッション・ポリシー)と照らし合わせて合否を決める入試方法なのですが、その学校側が求めている生徒像に英語が非常に色濃く映っているように感じました。従兄妹は大分大学の「地域システム学科」、もう一人の親戚は私立大学の中で最もグローバル化が進んでいると言われている別府にある立命館大学です。二人とも評定平均と英検二級がそれぞれの大学のAO入試出願条件でした。選ぶ過程で、様々な大学の出願条件を調べたのですが、驚くほど英検やTOEFLをはじめとする英語の四技能検定試験が優遇されていました。またAO試験がコミュニケーション能力や小論文などの創造力を高く評価し、ペーパーテストでは評価されない能力を持つ生徒にも世界へ羽ばたくチャンスを与えている点は評価できるのではないかと感じました。

  英語の四技能検定試験が何故優遇されているのか?その理由について自分なりに考えてみたのですが、先ず以前もお話しした2018~2020年に実行される英語教育改革。これは経済産業省が発案し、文部科学省にお願いして行われているという事実が関わっているのではないかと感じています。何故経済産業省が英語教育推進の背中を押したのか??答えは少子高齢化が進んでいる先進国日本では成長の幅があまりない事、資本主義経済の現代で国内企業が成長するには新興国や発展途上国など成長の伸びしろがまだまだ残っている国に進出する事が手っ取り早い事、その国々でしっかり主導権を握るには現地に行く日本人がしっかり現場で主導権を握るだけの会話力がある事が絶対条件だからではないかと思います。その流れを意識し急ピッチで英語教育改革が行われているのではないかと考えているのですが、残念ながら国公立の学校は軒並みその変化に出遅れています。一方で有名私立大学は経済産業省が旗を振って英語教育改革を行っている理由、いま国内企業が求めている人材、この両方を理解していますので、それらを汲み入試を即変換し、大学の就職率アップや有名企業への輩出実績を上げようとしているのではないかと思います。

目標を続ける事の大切さへ続きます。